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ともよちゃんに今日は何をしてきたのか聞かれたのでジムに行ったと答えた。まあ、ジムで何をやりましたの、などと聞かれたので
「うん、胸をヤった」
と答える。
ベンチプレスやフライ系のトレーニングをやったので胸をヤったと答えたのだが、なんだかともよちゃんは赤面してしまった。
何かおかしなことを言ったのかなあ、と思って僕は尋ねる。
「えと、胸をヤったんだけど、いけない?」
「あの」
「え?胸をヤったのって、へんかなあ。胸をヤっただけなんだけれど。あしたは休んで、あさっては下半身をヤるつもりで。もう、ヤりまくりだよね、ヘンかなあ、ヤりすぎで」
「いえ、ヘンというわけでは」
「ともよちゃん、具合悪いの?」
ともよちゃんはなんでもありません、といって洗面台のほうへ行った。
寝床に入って、ヤったという表現の卑猥さに気がついた僕は身をよじった。恥ずかしさと、若干萌えが入っていたのかもしれない。
僕はセクハラ野郎だ。うう。