観鈴があまりにも遊んでくれとしつこいので、一晩観鈴の体を自由にしてもいいという条件で遊んでやることにした。
「体を自由にってどういうことかなっ、にはは」
 馬鹿かコイツ。それはさておき、さっそく遊びを開始する。
 神社に行く途中、橋の上から川に突き落とした。
「にはは・・・つめたい」
 笑ってやがる。むかついたので俺も川におりて、手ですくって水をかけてやった。ずぶ濡れだ、ざまあみろ。
 神社では観鈴に目をつぶらせてから放置し、観鈴を物陰から眺めた。このくそあついのにキョロキョロして俺を探してる。ウハハ、馬鹿みてえ。
 観鈴を追い掛け回したり、今日は一日遊んだ。
 家に帰ると観鈴は疲れたのか寝てしまった。俺は約束どおり観鈴の体を自由にすることにした。蒲団を敷いて枕をセットする。観鈴を寝かせると蒲団をかけた。
「プッ!なんだコイツ。普段着のまま寝てやがる」
 明日の朝パニックになる観鈴の姿を想像し、俺は笑いをこらえるのに必死だった。晴子とか言うオバハンが帰ってくる前に、と思い俺は神尾家を後にした。
  
 この夏休みは毎日いじめ倒してやるぞ、観鈴。ククククク。