葵ちゃんは強い・ディレクターズカット版(その4)
ToHeart2に、まだ在学しているはずの葵ちゃんや琴音ちゃんがなぜ出てこないのか?
たとえ誰も漏れの話に耳を傾けないとしても 漏れの贖罪は終わらないんだよ(;´Д`)
漏れが教室にいたときだ
琴音ちゃんがすっげえ浮かない顔で中庭で佇んでるんだよ
漏れはまた琴音ちゃんが染色体が一本足りないことでいじめられたのかと思ってすっごく心配したよ
でも最近は葵ちゃんとつるんでいて、それなりに友達もいるはずなのにへんだなあ、とも思ってたんだ
よっぽどそのとき声をかけようと思ったんだけど多分その日あたりエクストリーム同好会に琴音ちゃんも顔を出すと思ってほうっておいたんだ
その日も志保のゲーセンの誘いを断ってエクストリーム同好会に行ったよ
最近遊びに行ってない漏れの青春はどうなるんだ(;´Д`)コマル
でも葵ちゃんを裏切るわけには行かないし第一そのときの葵ちゃんはちょっとほっとけない感じだった
だから神社というかエクストリーム同好会に行ったんだ
そうしたら境内に葵ちゃんがいないんだ どうしたのかなって思ったら神社の社のなかから物音がするんだよ
「じゃ…いくね」
琴音ちゃんの声だ(゚Д゚)!
琴音ちゃん、そんなところに入ったらバチが当たるよ(;´Д`)呪われるよ
「うん、きて…っ」
葵ちゃんの声もする
「じゃ、…えぃっ」
「あ…痛い…」
なななな何をやってるんだ!漏れは思わず断りもなく社殿を覗き込んだよ
そうしたら、暗がりの中で葵ちゃんがパンシを脱いで下半身裸でうつぶせになっているじゃないか!そして 琴音ちゃんが馬乗りになっているんだ
漏れは驚いてしまって とにかくよくこの光景を見ておいて家に帰ってオナニーしよう、じゃなくてどう声をかけていいのかわからず逃げ出してしまったよ
まさか まさかあの二人がガチ百合だったなんて…
漏れはショックだったよ(;´Д`)
でも琴音ちゃんはなんとなくわかるような気もするんだ
男は苦手そうだし
でも葵ちゃんは…いや、男好きとかじゃなくて そういう性的なことからは遠い子だと思い込んでいたんだ
勝手な思い込みだけどね(;´Д`)
でも結局抜いた(;´Д`)漏れは駄目だ
「藤田先輩?」
次の日の一時限目の休み時間 漏れは琴音ちゃんに呼び止められた
「珍しいね琴音ちゃん(;´Д`)上級生の教室のほうにまで来るなんて」
漏れは勿論昨日の事があってびびりまくっていたよ
目の前にガチレズがいるなんて初めてだったしそれに それにその葵ちゃんのおしりが おしりがおしりが
漏れにとって葵ちゃんのおしりは聖なる領域だった
決して侵されない神聖な領域、聖なる穢れなく美しい臀部…性的なもとのは切り離された信仰の対象 そこまで思いつめていたよ
でもいま目の前にいるのは琴音ちゃんで
「先輩、話があるんです」
思いのほか切羽詰った様子の琴音ちゃんの様子に漏れは我に帰ったよ
「屋上にきてもらえますか?」
「え(;´Д`)琴音ちゃん、いまから?」
「はい…」
琴音ちゃんが泣きそうな顔をするんだ(;´Д`)漏れはこの顔に弱い
次の授業はサボりになりそうだ 遠くのほうで志保の奴が「ちょっとヒロー!あんたどこ行く気なの!」とか叫んでいて気がかりだったけどそれどころじゃない
屋上に出たところで始業のチャイムが鳴った
「2時限め遅刻だね(;´Д`)」
「すいません…」
「ハハハ、漏れは良いよ常習者だし。でも琴音ちゃんが、さ」
「大事なお話があるんです」
漏れはどきどきしてきたよ 琴音ちゃんの様子がへんなんだ まるでこれでは まるで…
いやでもちょっと待てよ琴音ちゃんは葵ちゃんと肉体関係まで結んでいるじゃないか じゃあなんでこんな困ったような顔をして漏れを呼び出したりしたんだ?
「大事なお話ってなに」
漏れはなるべく無表情を装って話を聞いたよ
色々考えたけど油断しないほうが良いと思ったんだ この話にはちょっと裏がありそうなので
「昨日なんですけど…」
ドキッ!とした やっぱり昨日の事か!昨日のあの葵ちゃんと琴音ちゃんの交接アレはやはり合意の上のものではなかったんだな!
「いや、やめて葵ちゃん!藤田先輩がきちゃう!」
「でももう私我慢できない!琴音ちゃんに入りませんか?琴音ちゃんに入りませんか?見学だけでも。ああ、そこのあなた、琴音ちゃんに入りませんか?琴音ちゃんはまったく新しい格闘技というか欲情の対象のカタチで、きっとあなたにすばらしい経験を」
必死で琴音ちゃんに進入する葵ちゃんの勧誘という漏れの妄想はしかし琴音ちゃんの次の一言で打ち破られたよ
「先輩、昨日―練習サボりましたよね」
きゅうに すとん とテンションが下がったんだ
冷たい声で冷静に告げる琴音ちゃん そうだ漏れはあのまま逃げ帰って練習に参加していなかった けれど
「それはでも、さ、琴音ちゃん・・・(;´Д`)」
じっとり…琴音ちゃんのひりつくような視線を浴びて漏れは途中で口ごもってしまったよ
「藤田先輩、いま葵ちゃんにとって大事な時期なんです!それなのに自分だけほったらかしで帰っちゃうなんて…許せない」
「琴音ちゃんだって最近週に2,3回だったじゃないか」
琴音ちゃんが切れた
「私は綾香先輩や坂下先輩の偵察、薬やサプリメントの調達、練習道具の手入れなんかを一身にやってるんです!私をサボりだって藤田先輩は言うんですか!」
「言わないよ(;´Д`)言わない言わない」
「嘘でしょう、本当ならちゃんと示してくださいよ」
「示すって」
「土下座するとか」
「土下座…」
もれはすこし躊躇した いくらなんでも土下座なんて…
琴音ちゃんは引っ込み思案だけどやさしくいこで、そんなこと強要する子じゃなかったのに…
でも琴音ちゃんは妥協を許さない視線で漏れを見た ああ、琴音ちゃんを失望させてしまったら、そうおもうと漏れは切なくなった だから
漏れは屋上で琴音ちゃんを前に土下座した その直後、頭に冷たく硬い異物感
琴音ちゃんは漏れの頭の上に靴を…ソールの硬い靴を置いて宣言した。琴音ちゃんは漏れの頭の上に足を乗せている、少し見上げると琴音ちゃんのパンツが目に入った 青と白のストライプで 琴音ちゃんの清楚な感じに合ったパンツだった
そんあ琴音ちゃんのパンシを漏れが見ていて、そうしてちょっと欲情していることを琴音ちゃんも理解していたかもしれない 漏れはびくびくしながら思いをめぐらした
琴音ちゃんのパンシを除いているなんて琴音ちゃんが知ったら 琴音ちゃんは漏れを軽蔑するだろうか 琴音ちゃんはまじめな子なんだ
でも琴音ちゃんの次の言葉は硬く、決然としていた
「葵ちゃん、必死なんですよ。今度の試合が駄目だったら、死ぬくらいのつもりでやってるんです。これ以上葵ちゃんの練習に水を指すようなら、先輩…どうなるかわかりませんよ」
それだけ言うと琴音ちゃんは漏れの頭から足をどけてくれた
「よくわかったよ・・・」
漏れは琴音ちゃんの態度にもショックを受けていた そしてそれを受け入れる自分自身にも・・・ 酷く驚いていた
「あ、それから」
屋上から校舎に戻るとき琴音ちゃんが冷たく言い放った なんだか刑事コロンボみたいだ
「覗きも厳禁ですから」
「・・・・・・わかったよ(;´Д`)」
気がついていたんだ。それでも隠そうとも取り繕うともしない。そしてそれは間違ってはいない。なぜなら漏れはすでに葵ちゃんと琴音ちゃんの顔色をうかがうだけの存在になりはてていたんだ