ちょっと会社で飲み会というか親睦会みたいなのがあった。なんだか色々と考え事があったのでちょっとそうしたエネルギーを使う会には出たくなかったんだけれど、忘年会を2回もブッチしていたんで、出ざるを得なかったんだ。
 なんだか、ものすごく疲れたよ。うまく振舞ったるもりなんだけれど、やっぱりしんどい。なんだかあの空気には耐えられないんだなあ。こんなとき、家に帰ってともよちゃんがいてくれたらなあ、って。心底思うよ。
 飲み会の間に、ともよちゃんがくれたお薬を飲んでみた。とってもつらくて、我慢できないときにっていって、渡してくれた奴。それくらい我慢できなかったんだ、あの場にいることが。そうしたら、それまでぐちぐ上司に言われていてなんだかとても苛苛していたんだけれど、すうっと気持ちが楽になって。荒波にもまれたようなこころの中が、一瞬で穏やかな内海の静けさに変わってしまったようでさ。そう、ちょうど二人で見た瀬戸内海の穏やかな海。寒くって、死にそうだったけれども。
 人間の心って、不思議だね。こころって、もっと自分の形がはっきりしていて、そうしてそれは薬なんかじゃあ変わらないものだと思っていたよ。自分っていう確固たる存在があるって、思っていた。でも実際は逆で、薬を飲んでしまえばあっという間に落ち着いた、静かな人格になってしまう。それは、僕の思っていた僕じゃない。薬物が中枢神経に作用して、自分を改造するみたいだ。
 ともよちゃんはもっと重い薬を飲んでいるんだね。でも、ちっとも君の愛らしさ、純粋さは損なわれない。君の苦しみがすこしでも和らぐなら副作用とかがあってもそれを飲むことは仕方のないことだと思う。でも、本当にこころがなんだか重くて、それに眠くて。こんなに体がだるいのに、君はいつも笑顔でいてくれて。僕は本当ににぶいやつだなあ。すこし、反省した。こんなにつらい思いをしていたなんて。ああ。どうか、負けないで、この倦怠感に、眠気に。
 
 
 佐々木さんとより親密になれたみたいで。ちょっと嫉妬しちゃうかな。いや、それは冗談。勿論ともよちゃんに友達ができるなら大歓迎だよ。こころのそこから。これは、本当です。いつか、うちに連れてきてくれるような機会があればいいのにね。でも、ちょっと佐々木さんの態度が気になるかなあ。ともよちゃんにとっても、悪いことでなければよいのだけれど。彼女にも、色々思うところがあるのだろうね。
 
 ともよちゃんはここ数年の記憶がずいぶんとあいまいになっている。それは、もしかすると思い出さないほうがいい記憶なのかもしれない。でも、ともよちゃんがそのことを思い出すことで傷ついても、最後には僕がいるから。だから、もしそのことを思い出してつらい思いをしても、絶対大丈夫だから。つらい思いをしたら、何日だって君が泣き止むまで抱きしめていてあげる。だから、もし決心がついたら、そのことときちんと向き合ってください。僕は君が何であっても、絶対に君の味方だ。
 でも、無理をしてまで自分の痛めつける必要もないかもしれない。僕ずいぶんつらいことを意図的に忘れてしまっている。それは卑怯な生き方なんだけれど、そうすることでしか耐えられないから。僕は本当の僕を許すことなんてできない。僕は、弱いんだよ。
 難しいね。忘れてしまったほうがいいのか、きちんと向き合ったほうがいいのか。
 
 
 ちょっと、お酒も入っている上に薬も残っているので変な文章になってしまった。コレでは愚痴だね。今度から気をつける。
 屋上にでて、外の空気はどうだった?なんだか昨日は大雨で、湿っぽい感じがなんとなく春っぽいような、夏っぽいような感じで、なんだか久しぶりの空気のにおいがしたよ。大荒れの天気って、久しぶりで、なんだか
 夏。海へ行ってみよう。あんな寂しい冬の海じゃあ、ない。きらきらと光る暖かな南の海で、力いっぱい泳ごう。きっとだよ!