知世ちゃん
僕はいくら君に嫌われ続けても
いつまでも君のことが好きだよ



 
 知世ちゃん、という言葉は僕にとってとても神聖なものだ。
 知世ちゃんの名を口にするだけでとても救われた気分になる。手のひら一掴みの精神安定剤を、安酒のむっとくる熱さで飲み干す。そして僕は呟くんだ。
「知世ちゃん」
 僕は急に知世ちゃんがまだ生きているような気持ちになって、両手で顔を覆って泣いた。