雪城さんはドーピング魔人
「うふふふ、さあなぎさ、この注射を入れればもっとラクロスが上手くなるわよ」
「ほんとうかなあ、ありえないくらい得点できるかなあ」
「もちろんよ、うふふ」
プリキュアに変身するのとラクロス部との二足のわらじをはいたなぎさは、無理がたたってチームに迷惑をかけてしまった。絶対に落せない朝○上級学校戦になぎさの一方的なミスで敗戦したベローネ学園ラクロス部は不振のどん底にあえぐことになる。ラクロス部のみんなから非難されまくったなぎさは一時休学。自殺未遂と精神病院入院を経てようやく復学した。
しかし彼女には以前のようなプレーのキレがなかった。憔悴を深めるなぎさに救いの手を差し伸べたのは親友の雪城ほのかだったのだ。
アナボリックステロイド、テストステロン、トケイソウ抽出液、エフェドリン、メチルフェニデート…
メジャーリーガーも裸足で逃げ出す超強力ドーピングのお陰でなぎさは以前の、いやより素晴らしい競技パフォーマンスを取り戻した。
自らの健康、将来を犠牲にして…。