まどかマギカについて

kitousi2011-04-24

ちょっとバレあり。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 





 いろんな考察がどんどん出てきて、自分にはああいう頭のいい文章とかかけないので(いやほんと、評論とかぜんぜんできない)ここがいい!ここ泣いた、感動した!っていうことしか言えない。
 
 好きなキャラはマミさんだし、ほむほむも好き。というか全キャラ好きなんだけど、で印象に残ったキャラはさやかだった。さやかの話は泣きまくった。
 何でなのか、理由がちょっとわからないのでちょっとさやか関連に付いて思いつくまま語ってみたい。

 あんまりみんな推さないけど、自分的にはフェイバリットエピソードは、7話。これあんまり誰も言わないな。
 衝撃の6話のあと一週間、「どんなシーンで始まるんだろう!」ってひたすら想像してたけどまるで想像つかんかった。
 この話は単体で見てもプロットが秀逸。4,5,6話とさやかは正義を貫き通す、自己犠牲の尊さを否定しないという、信念を持っていた。上条君の腕を直してあげることもあるけれど、町の平和を守る、マミさん(彼女の中で完全に神格化されていた)の遺志を継ぐという使命感に燃えていた。6話の路地裏のシーンで、杏子やほむらに対する徹底的な憎悪を見せるほどに。
 でも自分がもう人間じゃない何かにされてしまった、という事実はさやかの心を打ちのめした。
 冒頭でキュウべえソウルジェムを通してさやかに苦痛を送り込む。そして「その気になれば、痛覚を遮断することができる」と告げる。この段階ではさやかが肉体を喪失してしまった事実は致命的ではない。
 なぜなら、それでも京介の望みをかなえたということの意義と、理不尽な殺され方をされる人たちを救うという使命感はさやかの心を折ることはできていなかった。ただ自分が上条君と結ばれることはないだろうという漠然とした喪失感はあっただろうけど、それでも戦うことはやめない。
 杏子と教会で話したときも、絶対に信念は曲げなかった。他人のために祈ることは正しいと言い切った。

 しかし物語りは残酷にさやかの心を折っていく。まず仁美の京介への思いを知らされる。
 ここでさやかは凄く動揺した。ただ、時間が有れば割り切れたのかもしれないけど。
 それでもよるには魔女狩りに出てゆく。さやかは信念を曲げない。
 んでまどかが外で待ってるんですよ!あのシーンの台詞、もう涙が止まらんかった。
「仁美に京介を取られちゃうよう…!でも私、何にもできない!だって私、もう死んでるんだもん、ゾンビだもん!...こんな身体で抱きしめてなんていえない、キスしてなんていえないよ…!」
 これは切ない!こんな残酷な失恋話ってあるのかよ!
 で、泣いてすこし落ち着いて、戦闘シーン。ボロボロになって戦うさやか。介入する杏子。しかし杏子の助けを拒んで、わざとダメージを受けるような戦い方をする。
 
 ここで冒頭の振りが生きてくる。痛覚を遮断し、痛みを感じない、人間ではなくなったことを一気に自覚してさやかは半ば狂う。
 思い人に愛される身体では無くなった、その悲しみが強く伝わってきてまたぽろぽろ泣いてしまった。
 さやかを自己犠牲へと駆り立てたこと、つまり上条君への思いと、町の人を守る、という二つの柱のうち一本が完全に折れたんだな、と思った。


 さやかが中心となったエピソードは多い。4話から8,9話まではさやかが中心の話になってる。
 ストーリー全体の半分がさやかの話。
 でも魔法少女の末路の典型例をたっぷり見せ付けられた。その末路の残酷さに戦慄した。そして親友のまどかはさやかと経験を共有することで、最後の決断への判断材料をどんどん積み重ねた。
 
 さやかと杏子の対比が興味深い。利他的と利己的。他人のために身を挺することはとても尊いけれど、それは本当に覚悟のいることだし、利己的に行動することも決して間違いではない。そして普通に考えればやはり他人を思いやる気持ちのある人を尊重したいし、それが肯定されるのが観ていて気持ちのいいストーリーだとはおもう。
 でも物語はそれを”いったんは”裏切った。他人のために犠牲になるなんて無意味だ、と。
 さやかは上条君を奪われることで失望し、守るべき町の人たちもけっして善人ではない(悪人ばかりでもないのだけど、もうさやかには判断付かなかったのだろう)。
 このあたりを見ていて自分は、この作品から「他人のために自分を犠牲にするという行為が、どれほどの覚悟を要求するのか」という命題を突きつけられたように感じた。
 そして奇麗事では済まない現実を、物語のラストで「他人のために身を挺すること、愛情を持って接すること、苦しんでいる人に手を差し伸べることは間違いなく正しい」という結論で締めくくったように感じた。まどっちまじ慈悲深い女神。


 
 
 自分としてはさやかは本当に普通の女の子で、それだけに身近で感情移入しやすかったんだと思う。

 しばらくまどかマギカについてごちゃごちゃ書くと思う。的外れな事書いているのは自覚している。でも本当に、これだけ夢中になれたアニメは無かった。興奮がいつになったら冷めるのか見当もつかないよ!